初心者によくある失敗が、いきなり高価な道具を一式そろえてしまい、結局年に1〜2回しか滑らないというパターンです。逆に、よく滑るのにすべてレンタルのままだと、寒くて足に合わない道具を我慢することになり、上達も遅れがちです。レンタルか購入かは、主に「1シーズンに何日滑るか」で決まります。この記事では、買う価値が高い順にアイテムを紹介します。
最初はレンタルが合理的な理由
始めたばかりの頃は、自分がどんな滑りを好むのか、どれくらいの長さの板が合うのか、そもそもスキーとスノーボードのどちらが好きなのかもわかりません。レンタルならいろいろな道具を試せて、保管やエッジの手入れ、ワックスがけもスキー場に任せられます。重い道具を持って飛行機や電車に乗る必要もなく、短い旅行なら手荷物料金のほうがレンタル代より高くつくこともあります。
多くのレンタルショップには、標準的な初心者セットのほかに、新しく手入れの行き届いた道具をそろえた上位グレードのセットがあります。何日か滑った経験があれば、上位グレードを借りるのは、買わずに良い道具を使える手軽な方法です。
まず買うもの:肌に触れる小物
これらは値段が手頃で、ふつうはレンタルもできませんが、快適さへの影響は価格以上に大きいアイテムです。
- スキーソックス:ブーツ用の薄手で長いもの。厚い靴下は血行を妨げ、かえって足が冷えます
- ベースレイヤー:速乾性の化学繊維またはメリノウールの上下
- グローブ・ミトン:防水性と保温性があり、サイズが合っているもの。寒がりの人はミトンのほうが暖かいです
- ネックウォーマーやフェイスマスク:リフトの上での風や寒さを防ぎます
次に買うもの:ヘルメットとゴーグル
レンタルのヘルメットは使用ごとに手入れされていますが、自分専用のものを好む人も多くいます。自分のヘルメットなら頭の形に合ったサイズと形状を選べ、ゴーグルとの相性も合わせられるので、おでこに冷たいすき間ができません。EN 1077 や ASTM F2040 などのスキーヘルメット規格に適合したものを選び、強い衝撃を受けたら買い替えましょう。
レンタルのゴーグルは傷があったり曇りやすかったりすることがよくあります。自分のゴーグルがあると雪面の凹凸がよく見えるようになり、特に曇りの日のフラットな光の中で違いを実感できます。レンズを1枚だけ買うなら、晴れにも曇りにも使える中間の可視光線透過率のものが便利です。メガネをかける人は、OTG(メガネ対応)表示のあるゴーグルを選びましょう。
よく滑るようになったら:ブーツ
スキーヤーにとってブーツは最も重要な道具で、レンタルの弱点が一番出やすいところでもあります。レンタルブーツは多くの人に履かれてインナーがへたっていることが多く、足がブーツの中で動いてしまい、体の動きが板に伝わりません。1シーズンに5日前後以上滑るようになったら、足に合ったブーツが上達に最も効くアップグレードです。
- 少なくとも最初の1足は、ネット通販ではなく経験豊富なブーツフィッターがいる店で買う
- 足が少しむくむ午後に、スキーソックスを履いて試着する
- 見た目やブランドよりフィット感:全体がぴったりで、当たって痛いところがなく、かかとが浮かないこと
- 初中級者は柔らかめのフレックスを選ぶ。硬いレーシングブーツは低速では扱いにくい
- 熱成形インナーやカスタムインソールについても相談すると、多くの不快感が解消できます
スノーボードブーツも考え方は同じです。何よりフィット感が大切で、小物の次に買う価値があるアイテムです。
よく滑るようになったら:ウェア
レンタルウェアでも滑れますが、サイズが大きめで保温性や透湿性も今ひとつなことが多いです。自分で買うなら、防水透湿素材で縫い目がシーム処理されたもの、パンツはブーツの上から履けてスノーゲーター付きのものを選びましょう。中綿なしのシェルジャケットに自分のミドルレイヤーを組み合わせると、天候に合わせて暖かさを調整でき、最も使い回しがききます。
最後に買うもの:板
スキー板やスノーボードは最も高価で、レンタルで済ませるのが最も合理的なアイテムです。技術や滑りのスタイルが固まるまでは、扱いやすい柔らかい板がいいのか、高速で安定する板がいいのかもわかりません。早く買いすぎると、上達するにつれてすぐに合わなくなってしまいます。
買う前に、多くのショップが用意している試乗会や試乗レンタルでいくつかのモデルを試しましょう。移動手段も考えておきたいポイントです。板はかさばり、航空会社ではスポーツ用品に追加料金がかかることもよくあります。飛行機で遠くのスキー場に行くことが多いなら、上級者になっても現地で良い板を借りるほうが現実的な場合があります。
かんたんな目安
| 1シーズンに滑る日数 | おすすめ |
|---|---|
| 1〜2日 | すべてレンタル。ソックス、ベースレイヤー、グローブは購入 |
| 3〜5日 | ゴーグルとヘルメットも自分用に |
| 6〜10日 | ブーツとウェアも自分用に |
| 10日以上 | 試乗で板を比べてから購入を検討 |
中古品を買うときの注意
- 中古でも検討しやすいもの:状態の良い板、ウェア、レンズに傷のないゴーグル
- 板はエッジの割れ、滑走面の大きな傷、メンテナンスできないほど古いビンディングがないか確認する
- 中古ヘルメットは避ける。衝撃を受けたことがあるか判断できません
- 中古ブーツは慎重に。インナーが前の持ち主の足の形になっています
まとめると、まずは体に触れるもの、次に視界と安全を守るもの、最後に雪とつながる道具の順番です。この順番でお金を使えば、どの買い物も滑りを確実に良くしてくれます。